logo
icon-facebook
Facebook
icon-instagram
Instagram
LINE
WEB予約
LINE予約

銀座の歯医者・歯科 マキデンタルオフィス銀座

9:30~13:00/14:00~18:30   休診日 水・日・祝日
ブログ
精密根管治療の流れを全解説|費用・期間・成功率まで知り後悔しない選択を

こんにちは。

東京都中央区銀座にある「マキデンタルオフィス銀座」でございます。

「歯の神経の治療(根管治療)が必要です」

歯科医院でこのように告げられ、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
特に、保険適用外の「精密根管治療」を勧められた場合、その流れや費用、成功率について詳しく知りたいと思うのは当然です。

この記事では、そうした疑問や不安を解消するために、精密根管治療の全ステップを専門家でなくても分かるように徹底解説します。
過去に治療した歯が再発してしまった経験のある方、抜歯は絶対に避けたいと願う方にとって、後悔のない選択をするための一助となれば幸いです。

精密根管治療とは?保険治療との決定的な違い

精密根管治療とは、その名の通り「精密な」根管治療を指します。
これは、保険適用の一般的な根管治療とは使用する機器や材料、そして治療にかける時間と精度が根本的に異なります。
自費診療となるため高額ですが、それに見合うだけの価値を提供し、ご自身の歯を長く残す可能性を飛躍的に高める治療法です。

なぜ保険の根管治療は再発しやすいと言われるのか?


保険診療の根管治療では、残念ながら再発のリスクが比較的高いという現実があります。
その理由は、保険制度の制約上、治療にかけられる時間や使用できる機器に限りがあるためです。

歯の根の中は、髪の毛よりも細く、複雑に枝分かれしていることも少なくありません。
肉眼だけを頼りに、限られた時間でこの複雑な迷路のような空間から細菌を完全に取り除くことは、非常に困難を極めるのです。

精密根管治療が「歯を残せる最後の砦」と言われる3つの理由

精密根管治療が、抜歯宣告を覆すほどの高い成功率を誇るのには、明確な理由が存在します。
その核心は、保険診療では実現が難しい「徹底した感染のコントロール」にあります。

比較項目保険診療(一般的)精密根管治療(自費)
診断レントゲン(2次元)歯科用CT(3次元)で根の形を立体的に把握
視野肉眼(見えない部分は手探り)マイクロスコープ(最大25倍)で微細な部分まで拡大視
感染対策簡易的な防湿のみが多いラバーダム防湿で唾液中の細菌侵入を完全にシャットアウト
治療器具ステンレス製の器具が中心ニッケルチタンファイルなど柔軟で高性能な器具を使用
治療時間1回あたり30分程度1回あたり60分〜90分かけて丁寧に処置
成功率30%〜50%程度と言われる80%〜95%と報告されている

このように、精密根管治療は科学的根拠に基づいた最先端の技術と時間を投入することで、治療の精度を極限まで高めています。

【全ステップ解説】精密根管治療の具体的な流れと通院回数

それでは、実際に精密根管治療がどのように進められるのか、初診から治療完了までの全貌を見ていきましょう。
治療の各ステップを事前に理解しておくことで、安心して治療に臨むことができます。

STEP1:初診・精密検査〜信頼できる治療計画の立案

精密根管治療では、一般的なレントゲン検査に加え、より高度な検査を実施します。
これにより、治療の成功率を高めるための、信頼できる治療計画を立てることが可能となるのです。

歯科用CT・マイクロスコープによる「見える化」診断

精密根管治療の肝は、肉眼では決して見えない世界を「見える化」することにあります。
歯科用CTを用いることで、歯の根の形状、数、曲がり具合などを3次元の立体画像で詳細に把握できます。

さらに、治療用の顕微鏡であるマイクロスコープを使うことで、根管の内部を最大25倍まで拡大して観察します。
これにより、感染源の見逃しや、治療器具による歯の損傷といったリスクを大幅に低減させることが可能になるのです。

STEP2:感染源の徹底除去(根管治療 1〜2回目)

このステップの目的は、細菌に汚染された神経や古い充填物などを徹底的に取り除き、根管内をクリーンな状態にすることです。
ここでの処置の丁寧さが、治療全体の成否を左右します。

唾液中の細菌混入を防ぐ「ラバーダム防湿」

治療の成功率を高める上で絶対に欠かせないのが「ラバーダム防湿」です。
これは、治療する歯だけを露出させるゴム製のシートで、お口の中を覆う処置を指します。
唾液中には無数の細菌が存在するため、治療中に唾液が根管内へ侵入すると、再感染の原因となってしまいます。

ラバーダム防湿を徹底することで、根管内を無菌的な環境に保ち、安全かつ確実に治療を進めることができます。

髪の毛より細い根管を掃除する「特殊ファイルと超音波洗浄」

根管内を清掃するため、「ファイル」と呼ばれるヤスリのような細い器具を使用します。
精密根管治療では、柔軟性に優れたニッケルチタン製のファイルを用いることで、複雑に湾曲した根管の隅々まで丁寧に清掃することが可能です。
さらに、超音波洗浄器を併用し、ファイルだけでは届かない微細な部分の汚れや細菌の膜(バイオフィルム)を強力に洗い流します。

STEP3:隙間なく密閉する根管充填(こんかんじゅうてん)

根管内が完全にクリーンになったら、再び細菌が入り込まないように薬剤で隙間なく密閉します。
この工程を「根管充fen」と呼び、いわば家の土台を固めた後の最終的な戸締まりのようなものです。
ここでの封鎖が不完全だと、将来的に再発するリスクが高まってしまいます。

再発を防ぐ鍵「MTAセメント」などの最新材料

精密根管治療では、根管を充填する材料にもこだわります。
従来の材料に比べ、封鎖性が格段に高く、体にも優しい「MTAセメント」や「バイオセラミックシーラー」といった最新の材料を使用します。
これらの材料は、根管の壁にしっかりと接着し、細菌の侵入経路を完全に断つ効果が期待できます。

STEP4:歯の強度を回復させる土台と被せ物〜治療後の定期検診

根管充填が終わったら、治療は最終段階に入ります。
神経を失った歯はもろくなるため、強度を補うための土台(コア)を立て、その上から被せ物(クラウン)を装着して歯の機能と見た目を回復させます。
精密な被せ物で歯をしっかりと覆うことが、細菌の再侵入を防ぐ最後の砦となります。

治療完了後も、良い状態を長く維持するためには3ヶ月〜6ヶ月に一度の定期検診が非常に重要です。

治療期間と通院回数の目安は?

精密根管治療に必要な期間や回数は、歯の状態によって異なります。
以下に一般的な目安をまとめました。

歯の種類治療の状態通院回数の目安治療期間の目安
前歯初めての根管治療2〜3回1ヶ月〜1.5ヶ月
 再治療3〜4回1.5ヶ月〜2ヶ月
奥歯初めての根管治療3〜4回1.5ヶ月〜2ヶ月
 再治療4〜5回2ヶ月〜3ヶ月

※上記は根管治療自体の目安です。被せ物の作製・装着に別途2回程度の通院が必要になります。

気になる費用と成功率

精密根管治療を検討する上で、最も気になるのが「費用」と「成功率」でしょう。
高額な治療費に見合う価値があるのか、数字を基に客観的に判断することが重要です。
ここでは、その二つの要素について詳しく解説します。

精密根管治療の費用相場と内訳(検査・治療・被せ物)

精密根管治療は、最新の設備と材料、そして高度な技術を要するため、保険が適用されない自費診療となります。
費用は歯科医院や歯の状態によって変動しますが、一般的な相場と内訳は以下の通りです。

費用の内訳費用の目安(1歯あたり)備考
診断料5,000円 〜 15,000円CT撮影、レントゲン撮影、診察料など
根管治療費50,000円 〜 150,000円前歯か奥歯か、初治療か再治療かで変動
土台(コア)20,000円 〜 50,000円ファイバーコアなど
被せ物(クラウン)80,000円 〜 200,000円セラミックの種類などで変動
合計155,000円 〜 415,000円症例の難易度により変動します

高額に感じられるかもしれませんが、これはご自身の歯を生涯にわたって維持するための投資と考えることができます。

成功率は90%以上?失敗リスクと成功を左右する要因

精密根管治療の最大のメリットは、その成功率の高さにあります。
複数の研究報告において、マイクロスコープなどを用いた精密根管治療の成功率は80%〜95%と、非常に高い水準にあることが示されています。

比較項目保険診療の根管治療精密根管治療
成功率30%〜50%程度80%〜95%
再発リスク高い低い
歯の寿命短くなる傾向長くなることが期待できる

もちろん、100%成功が保証される治療ではありません。
根管の形状が極端に複雑であったり、歯の破折があったりする場合には、残念ながら抜歯に至るケースもあります。
しかし、そのリスクを最小限に抑え、歯を残せる可能性を最大限に引き出すのが精密根管治療なのです。

精密根管治療の痛みは?安心して治療を受けるための当院の取り組み

「歯の治療は痛い、怖い」というイメージから、なかなか治療に踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。
マキデンタルオフィス銀座では、患者様が安心して治療を受けられるよう、痛みを最小限に抑えるための様々な取り組みを行っています。
特に、歯科治療に強い恐怖心をお持ちの方へ向けた配慮は、当院の大きな特徴です。

治療中・治療後の痛みの実際

精密根管治療では、治療を始める前に必ず麻酔を行いますので、治療中に痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、治療後は麻酔が切れると、数日間は軽い痛みや違和感が出ることがあります。
その場合は、処方された鎮痛剤を服用していただくことで、問題なく過ごすことが可能です。

日本歯科麻酔学会認定医による「静脈内鎮静法」で眠っている間に

どうしても治療が怖いという方のために、当院では「静脈内鎮静法」という選択肢をご用意しております。
これは、点滴によって鎮静薬を投与し、リラックスした状態で治療を受ける方法です。
日本歯科麻酔学会認定医である院長が、生体モニターで全身の状態を厳重に管理しながら行いますので、安全性が非常に高いのが特徴です。

【まとめ】自分の歯を1本でも多く残すために、まずは専門家にご相談ください

今回は、精密根管治療の流れや費用、成功率について詳しく解説しました。
精密根管治療は、保険診療に比べて高額ではありますが、ご自身の歯を1本でも多く、そして長く残すための非常に有効な選択肢です。

  • 精密根管治療は、マイクロスコープやCTを駆使して行う、非常に精度の高い治療です。
  • 治療の成功率は90%以上と高く、抜歯を回避できる可能性を大きく高めます。
  • 費用や期間について事前にしっかりと理解し、納得した上で治療に臨むことが重要です。
  • マキデンタルオフィス銀座では、歯科麻酔専門医による無痛治療も可能です。

「自分の歯は抜くしかないのだろうか」と諦める前に、まずは一度、専門家にご相談ください。
あなたの大切な歯を守るための最善の方法を、一緒に見つけていきましょう。

最新記事
S__13787160

監修者

院長   今村 真樹(いまむら まき)

私は大学病院で歯科口腔外科、口腔内科治療を主に学び、歯だけでなく全身を診ることの出来る歯科医を目指し研鑽してまいりました。

当時、第一印象を決めるのは口元が大事だと思ったことから、審美的な分野にも関心を持ち、口腔外科の医局員時代から審美歯科も並行して学びました。
更には、歯医者が痛くて怖いと苦手に感じている方々に対しても外科治療や審美治療を安心して受けていただきたいとの思いから、当オフィスの静脈内鎮静法「無痛リラクゼーション治療」の勉強を行ってまいりました。

皆様には心から安心して快適に歯科治療をお受けしていただけるよう益々技術を自己研鑽して参ります。